師友塾には二つの嬉しいことがあります。

師友塾という文字は、37年前、東大寺管長・清水公照老師に書いてもらったものです。日本一の私塾にしたくて、血気盛んだった私が、大きな大きな一枚板を京都から運んで、清水公照老師にご無理をお願いし、これまた大きな大きな筆で書いていただきました。老師の筆運びを楽しんでいただければ幸いです。

この看板の下を、これまでおよそ7000人の若者がくぐってくれました。このことを天国におられる老師も喜んでくださっていることと思います。これから、もっともっと多くの若者が、この看板の下をくぐってくれるものと信じます。

老師の「ようこそ、ようこそ」というお声と、あの柔和な笑顔が今も忘れられません。

二つ目は、「国民教育の父」といわれる哲学者、森信三先生の直々の薫陶を長年にわたって受けてきたことです。

この塾を興すとき、迷える若者だった私は、森先生宅を訪ねました。先生曰く、「人さえ殺めなければ、神仏は必ず三度の御飯を与えてくださる。迷わずその道を進みなさい。私でよければ毎月でもお訪ねしますよ」と励ましてくださいました。この言葉に導かれ、「人生二度なし」の心意気で突き進んでまいりました。森先生は約束どおり、最晩年まで塾に来てくださり、「実践哲学講座」を開いてくださいました。

これが今の、師友塾特産「ヒューマニティーセミナー」の元です。私の命の続く限り、このセミナーは、森先生からいただいた師友塾の宝物として、守り通したいと思います。

森先生の息吹渦巻くこの師友塾に、足を運んでみてください。

師友塾高等学校 理事長
大越 俊夫

師友塾高等学校 理事長 大越 俊夫

1943年、広島県尾道市生まれ。
関西学院大学大学院米文学研究科博士課程修了。同学院在籍中に帝塚山短期大学専任講師を務める。
ブリティッシュ・コロンビア大学留学を経て、75年、神戸市御影に、不登校児・高校中退生のための「師友塾」を創設。
80年、カリフォルニア・ルーテル大学英文科准教授。81〜84年、同大学学長補佐。
同時に大学の協力を得て「AIE」(現本部シアトル)を設立。「師友塾」と連携させ、日本からの留学生の育成にも力を注ぐ。
月刊誌『パーセー』主宰。著書多数。
『子どもが学校に行かなくなったら赤飯をたきなさい!』『6000人を一瞬で変えたひと言@A』『「自分」との対話』(ともにサンマーク出版)、『青春革命』(日本文化科学社)、『幻の鯉のぼり』(白揚社)、『自然に勉強する気になる子の育て方』(幻冬舎)、『不適応能力』(致知出版社)など。


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